山形市119番訴訟和解のご報告

弁護士の根岸です。私が訴訟代理人として参加した山形市の119番訴訟で,3月30日,和解が 成立いたしました。 この訴訟は,山形大学に通っていた大久保祐映くん(当時19歳)が,体調不良を訴えて119番 通報を行ったものの,タクシー利用を促されて救急車を出動して貰えず,通報から10日ほどして 遺体で発見されるという痛ましい事件について,山形市消防本部の過失を訴え,祐映君のお母さん が原告となり,提起したものでした。平成24年6月の提訴から,2年9カ月の長い時間をかけて 争った訴訟は,被告の山形市が1500万円を支払い,祐映君の事件を教訓として救急体制を整備 していくことを骨子とする和解内容でまとまりました。この間,原告を支えて下さった家族や友人, 全国の皆様に,この場を借りて御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。 私たち弁護団は,今後も祐映くんのような犠牲者が出ないよう,山形市消防本部の動向を確認して いくだけでなく,全国の消防本部に向けて,今回の事件を正確に伝えていきたいと思っております。 全国の皆様におかれましては,これからも私たちの活動をあたたかく見守っていただければ幸いです。